探し方は進化した、今度は住まい方の番。

賃貸物件を探す時、ほとんどの人が、賃貸のポータルサイトを使って物件を探すのではないでしょうか?今では当たり前になりましたが、ちょっと前までは街の不動産屋さんに行って、物件情報をぱらぱらとめくりながら希望の物件を探していました。

その時代から比べると、「探し方」の面ではとんでもない進化を達成したと言えると思います。また、賃貸物件のポータルサイトが数多く立ち上がり、他社との差別化を図り、付加価値をつけるための競争も激しくなってきました。

最近増えているいるのが、成約時に入居者へのキャッシュバックを行う賃貸ポータルサイトです。ここでその一部を紹介したいと思います。

祝い金がもらえる賃貸情報サイト

スマイティ
http://sumaity.com

▼運営元:株式会社カカクコム
▼課金形態(対物件掲載者):問い合わせ
▼祝い金詳細

入居が決定した全員に6,000円の祝い金。さらに、価格.com経由で光ファイバーに加入すると67,300円のキャッシュバック。

キャッシュバック賃貸
http://cbchintai.com

▼運営元:賃貸情報株式会社
▼課金形態(対物件掲載者):物件成約
▼祝い金詳細

入居決定者全員に1万円以上キャッシュバック。

door賃貸
http://chintai.door.ac

▼運営元:株式会社リブセンス
▼課金形態(対物件掲載者):問い合わせ
▼祝い金詳細

賃貸契約成立で、5,000の祝い金。さらに光インターネット加入で30,000円のキャッシュバック。

さらなり.portal
http://chintai.saranari.net

▼運営元:リングアンドリンク株式会社
▼課金形態(対物件掲載者):物件成約
▼祝い金詳細

賃料の6%を祝い金としてキャッシュバック。

※賃貸情報サイトのビジネスモデル比較について
課金体系については、「物件掲載」「問い合わせ」「物件成約」の大きく種類あるようです。CyberTimesさんのサイトに分かりやすくまとめられていましたので、以下リンクを紹介させていただきます。

http://cybertimes.info/startup/attention/cbchintai/
リンク先:CyberTimes

進化した探し方、難しい差別化

suumoやathome、homesのように、大手の賃貸情報サイトが既に存在し、物件掲載件数、充実した検索機能や、物件カテゴリ、物件情報を提供する中、同じ土俵で戦おうとしてもなかなか差別化を図るのは難しいと言えます。

また、上記で紹介したように、祝い金のサービスを始めても、やがて、同じような事をする事業者が出て来て、今度は祝い金の価格競争が始まり、差別化が難しくなってしまいます。

圧倒的なリーダーがいるこの業界においては、従来の賃貸情報サイトをベースとした、付加価値戦略では、なかなか差別化が難しく、すぐにリーダーのポジションにその施策を踏襲され、優位性が薄れてしまうのが現状ではないでしょうか。

ニッチかも知れないですが、もっとライフスタイルの深層に迫るような具体的な顧客ニーズをえぐる、ニッチャーが求められているのかもしれませんね。

住まい方に言及し始めた賃貸サービス

ここ最近、住まい方にも言及するサービスが出てきました。そう思うのが、このサイトでも何度も紹介させてもらっている改装可能賃貸の「DIYP」や、オーダーメイド賃貸を展開する「ROYYAL ANEX」に代表されるような、住む人が空間作りに参加するタイプの賃貸です。

また、「ひつじ不動産」等が展開しているシェアハウスも、住まい方に関するサービスと言えます。

こういった新しい動きも出てきましたが、まだまだその数は少なく、暮らし方としてはマイノリティだと思います。賃貸情報の探し方の発展に比べて、住まい方が進化しづらいのはどうしてなのでしょうか?

その理由は、ライフスタイルが体系化しづらいものだからだと思います。その人の文化やセンス×物件(大家)の組み合わせがライフスタイルのベースだと思うので、住まい方のニーズに応えるためには、住人・物件オーナーの双方の利害が一致するようなサービスが求められられます。

住人に物件を紹介するだけではなく、住人と、物件オーナーのより深いレベルでのマッチング。上記を上手く促進するような仕組みが出来れば、もっと多様なライフスタイルを実現出来るのでは無いでしょうか。とても難易度が高い事ですが、このサイトでも引き続き考え続けて行きたいと思います。