Art Aquariumでの気づき

今話題の「Art Aquarium」に突撃してきました。

★「Art Aquarium」
http://h-i-d.co.jp/art/

突撃という言葉を使った理由は、男2人で行ったからです。案の定、現場には「愛」があふれておりました。カップルを中心に超超超満員の大盛況です。正直きつかったっす。

まあ、そんな事はさておき、「Art Aquarium」に行って個人的に思った事があるので、書きたいと思います。

理屈抜きの感覚に訴える表現

まず思ったのは、アクアリウムとアートの組み合わせが「新しい」ということ。細かい事を言うと、アクアリウム × アート × ライティングの合わせ技だと感じました。

よく、アートにありがちな、小難しい思想だとか、理屈抜きに、素直に「きれい」「美しい」と感じられる表現です。「光」、「水」、「魚の動き」この視覚に訴えかける3つの要素が、それを実現しているのだと思います。

夜景のきらめきや、清流の流れ、色とりどりの魚達が泳ぐ様子。こういったものを「醜い」と感じる人はなかなかいません。そういった意味で「普遍的」な美なのではないでしょか。それを上手く組み合わせて、アートとして表現したのが、今回の展示だと私は解釈しました。

理念や信念を表現するものではなく、きれいなものを、もっときれいに見えるようにした、すごくシンプルで分かりやすい表現だと思います。

分かりやすさの重要性

今回の展示は芸術というよりエンターテイメントに近いかもしれません。芸術とは?エンタメとは?と詰問されると薄い事しか言えないのですが、そんな気がします。

個人的には、芸術は見る側にそれぞれの「解釈」を求める物で、エンターテイメントは、あらかじめ目的が決まった予定調和的な物だと思います。「ねぇ、きれいでしょ?」みたいな押し付けがましさがあるのがエンターテイメントで「…あなたはどう思う?」みたいな作者の問いかけが聞こえてくる物が芸術というイメージです。※人それぞれの解釈があると思うのでさらっと流してください。

今回の展示はそういった意味で、エンターテイメントに近い「わかりやすさ」がありました。分かりやすいからこそ、沢山の人の感度に引っかかりやすかったのだと思います。

集客力のあるコンテンツを生み出すには、普遍的な美に訴えかける事は非常に重要な事だと分かりました。

もし、1人の若手芸術家がいたとして、常人離れした難解な作品の個展を開くとしたら。どう集客すれは人が集まるのか。今までの文脈を踏襲すると、見せ方をエンタメ的にすればいいのだと思います。作品の中から普遍的な美に通じる要素を抽出し、組み合わせてポスターやフライヤーを作る。そのままを出すよりよっぽど人が集まるはずです。集客の能力は「編集力」と言っても良いかもしれませんね。

ちょっと話はずれてしまいましたが、伝えたい事があるときは、「エンタメ的に!」これが今回の学びです。Art Aquariumに行ってそんな事を考えた次第でございます。開催期間は9月23日までとの事ですので、気になった方は是非行ってみてください!