日本初のファクトリーブランド「Factelier」

昔、ファッション業界について書いた新書を読んで驚いた事がありました。内容はうろ覚えなのですが、例えば、今の流行の色やスタイルが、だいぶ前に決められたものだったり、夏まっただ中に、秋冬のコレクションが始まっていたり。

ちょっと目を凝らさないと、見えてこないヴェールに包まれた部分が沢山あるなーと。そこは、改めて勉強し直すとして、そういった従来のファッション業界の出来上がった仕組みのなかで、生産〜流通の部分に一石を投じるサービスを最近知りました。

日本初のファクトリーブランド「Factelier」
http://factelier.com

ファクトリーブランドとは?

工場がオリジナルで手がけているブランドを、ファクトリーブランドと言うそうです。(Factelierサイトより)

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こちらも初めて知ったのですが、多くのブランドが生産を外注しており、その受け皿になっているのが下町の工場だったりするのです。

Factelierは洋服の生産者がFactelierを通じて商品を売れるサービスです。買い手のメリットとしては、上記の図(Factelierサイトより)にもある通り、中間業者がいない分安く洋服を手に入れられます。

生産者にとっても売価を抑えられる分、不要なコストカットが避けられ、工数に見合った対価を得る事が出来ます。デメリットとしては、商社や業者を通さない分彼らが持っている販路を利用できないという点と、デザインやブランディング等、「売れやすい」要素をノウハウとして取り入れにくいというところでしょうか?

上記の課題を、FactelierはWEBデザインと仕組みの力を使って、補っています。

今後この流れはどんどん進む?

インターネットとワンセットで良く語られる事ですが、あらゆる人が情報の発信手段を手にした今、やろうと思えばどんな業界の誰でも同じような中間業者をすっ飛ばした流通は作れる時代になっていると思います。不動産、ファッション、ウエディング、ジュエリー、旅行、レジャー、農業・・・。

しかし、Factlierが日本初のファクトリーブランドと言われているように、そこがなかなか進まないのは、これまでその「中間」の部分を外に頼って来た歴史(仕組み)があるからだと思います。

自ら発信して、広める力が日本の生産者には不足しているのだと、推測しました。今後そういった部分を保管する仕組みや、生産者側にそういったスキルを持った人を巻き込む事で、この流れはますます加速すると思います。既に、そういう動きも活発になってきました。

・誰でも簡単にネットショップを作れるBASE
https://thebase.in

・Farmar’smarkets
http://farmersmarkets.jp/concept/

・Creema
http://www.creema.jp

業界やあり方は様々ですが、従来の仕組みとは違う関係性だったり流通の仕組みを通して、新しい価値を生み出そうとしています。

急に改装可能賃貸の話になってしまいますが、これも同じ話だと思うので、こういったサービスをどんどん利用して仕組み化のヒントや、解決すべき課題を洗い出して行きたいと感じました。まずは1枚シャツを購入してみたいと思います。